温泉を楽しむための基礎知識

   1.温泉分析表と良質な温泉        2.温泉の湧出形態と源泉管理方式
   3.火山性温泉と非火山性温泉       4.温泉の新表示制度導入
   5.循環ろ過風呂を見分ける方法      6.温泉入浴上の注意点
   7.温泉の循環ろ過方式           8.日本秘湯を守る会
   9.温泉の熱交換方式            10.温泉の掘削ポンプ楊湯泉
   11.温泉の自噴泉               12.天然温泉
   13.温泉の足湯                14.温泉の入浴法
   15.温泉の入浴効果             16.温泉の維持管理
   17. "まやかし"の温泉            18.温泉水の偽装
   19.”源泉掛け流し”の罠           20.温泉の湯めぐり企画
   21.温泉法施行規則の一部改正      22.塩素系薬剤の功罪
温泉の分類法 泉質名の見方



1.温泉分析表と良質な温泉
日本の各温泉施設には、「温泉分析表」というものが掲示されていますが、これはその温泉の
性格や特徴を表したものです。

私たちが、簡単に良質な温泉を見極めるためには、まずこの表に書いてある泉質 ・泉温・お湯の特徴などを確認することが大切です。 そして、入浴したら、色 ・ 臭い ・ 味 ・ 肌触りなどを観察してみてください。

これは何故かと申しますと、「温泉分析表」 の数値は、あくまでも源泉湧出口のお湯を測定したものだからです。ですから、実際の浴槽に同じ源泉のお湯が注がれているとは限りません。

実を申しますと、日本の温泉の大半は源泉を加水・加温・循環ろ過しているのが現状なのです。その最大の理由としては、年々温泉施設が増え続け、巨大化したために源泉の絶対量が不足したことが挙げられます。

もうひとつは、浴槽のメンテナンスが循環ろ過によって行われるので労力が省けることです。しかし、この循環湯は最近問題になっている 「レジオネラ菌」 が発生しやすく、そのために塩素が混入されるので効能もなくなり、本来の温泉とは全くかけ離れたものになっています。

また、日本の温泉は無色透明の単純泉・食塩泉が最も多いといわれていますが、この無色透明をよいことに、加水 ・ 加温 ・ 循環ろ過をしている 「ニセモノの温泉」 が実に多いのです。最近、ブームの日帰り温泉施設などは、この部類に入ります。
これとは別に、循環ろ過をしていなくても源泉温度が高い一部の温泉では、源泉を井戸水などで多量に加水し薄めているところも
あるので、成分が薄いと感じたら要注意です。

ですから、知らない温泉地で良質な温泉に巡りあうためには、まず共同浴場に入り温泉の状態をよく観察し、地元の人々から
情報を得るのがいちばんです。これは、同じ温泉地でも旅館やホテルによって温泉管理に雲泥の差がある場合が多いからです。
浴槽に注がれているお湯が、浴槽の縁から溢れ出ており (掛け流しという)、その感触が 「温泉分析表」 の内容に近ければ
良質な温泉といえるでしょう。


2.温泉の湧出形態と源泉管理方式
温泉の湧出形態には、自噴しているところと、ポンプなどで強制的に源泉を汲み上げているところがあります。現在では後者が大半で、自噴の温泉が非常に少なくなってきています。ですから、大きな温泉地では源泉の枯渇問題が深刻で、将来に向けての対策が
急務となっています。

温泉の源泉管理方法には、いくつかの方法があります。 ひとつは、複数の源泉を1ヶ所にまとめて貯湯し、各旅館やホテル
などに分配する、源泉集中管理方式です。これは、源泉の管理が容易で温泉の保護にもよいのですが、一度貯湯するため
に源泉の成分がある程度抜けてしまい、新鮮な温泉ではなくなってしまうのが難点です。東北では、福島県の岳温泉や
宮城県の遠刈田温泉・青根温泉などがこれにあたります。

次は、旅館やホテルなどの敷地内に独自の源泉を所有している場合ですが、このようなところは、お湯が新鮮であると同時に、湯守の手腕がものをいいます。たとえ、素晴らしい源泉を所有していても、その管理方法が悪ければ新鮮な温泉ではなくなってしまうからです。熱い源泉を成分変化させずに、いかに入浴に適した温度に下げるかが問題なのです。

もう一つ大切なのが、源泉湧出量の問題です。源泉湧出量の多い温泉では、誇らしげに掲示しているところもありますが、湧出量が少ないなどの理由で掲示していないところが大半です。

一般的に、1分間の湧出量が60〜70リットルあれば大きな浴槽でないかぎり、加水・加熱・循環ろ過しなくても湯量がまかなえるといわれています。


3.火山性温泉と非火山性温泉
温泉は大別すると、火山性温泉と非火山性温泉とに分けられます。火山性温泉は、主に活・休火山が近くにある山間部などに湧出
する温泉で、一般的に泉温が高く、酸性度も強い硫黄泉などの 「にごり湯」 が多いのが特徴です。

一方、非火山性温泉は、活・休火山から離れた山間部や平地などに湧出する温泉で、単純泉や食塩泉などの無色透明なお湯が多い
のが特徴です。


4.温泉の新表示制度導入について
日本温泉協会も利用者の本物志向に応えるため、その温泉の「天然度」が分かる新表示制度を
スタートさせました。(平成15年4月より)

これは、私がご紹介している「本物の温泉」を見分ける1つの目安となりそうです。その表示
内容としては、

 @ 源泉・引き湯の状態(自然湧出かポンプ楊湯か)
 A 泉質の効能(治療泉かどうか)
 B 浴槽の状態(かけ流し式か循環式か)
 C 加水・加温の有無
 D 浴槽に注入されている新しいお湯の量

などで、各項目別に「適正」「おおむね適正」「それ以外」の三段階評価となっています。

この新制度は、まず日本温泉協会加盟の旅館やホテルなど全国約2000軒を対象に実施しますが、各温泉施設の売上にも
影響しかねない問題なので、なかなかスムーズには行かないでしょう。 それに、審査する側も万全とはいえません。

また、温泉の検査も一度きりではなく、最低でも2年に1回は検査分析を義務付けるべきだと思います。なぜなら、地下の温泉
湯脈は年月とともに成分が変化し、地上の源泉も湧出口から空気中に流出した時点で劣化が始まるからです。このように、
温泉は一種の生鮮品といえるかもしれません。

結論を申しますと、「自然湧出度が高く、水を加えず、掛け流し式で、新しいお湯の量が多い」 ところが 「本物の温泉」といえるでしょう。

 ※ 追 記
温泉の新表示制度がスタートしましたが、その進捗状況は芳しくありません。先日、ある温泉のホテルに日帰り入浴をしたのですが、この新表示制度が導入されていました。早速、表示内容を確認してみたのですが、内湯・露天風呂共にバリバリの循環
ろ過なのに、三段階評価で2になっていました。そして、補足に「一部加水・循環式」 とだけ書いてあったのです。

これを見た瞬間、私はあ然としました。せっかく、本物の温泉を探す手立てができたと思っていたのに、これでは 「まやかし」の表示ではないでしょうか。 やはり、審査をする側も される側も、温泉のイメージダウンを嫌ってのことでしょうが、この新表示制度も あまり当てにはならないということです。


5.循環ろ過風呂を見分ける方法
次のようなところは、循環ろ過をしている可能性があります。

 @ 1つのホテルや旅館などでいくつものお風呂がある。
 A お湯が浴槽の縁から溢れ出ていない。
 B 浴槽の底に穴のあいたパネル状の吸湯口がある。(写真)
 C 浴槽の側面や底から泡が吹き出している。
 D 湯口から多量にお湯が流れ出ている。
 E お湯が塩素の臭いがする。
 F 24時間入浴できると書いてある。


6.温泉入浴上の注意点
温泉に入浴する際の注意点をまとめてみました。

 @ 食事の直前・直後、飲酒直後は避ける。
 A 浴槽に入る前は、必ず足元から上へ順にお湯をかけ身体になじませる。
 B 入浴時間は湯温によって異なるが、5分に1回は浴槽から上がり休憩し、長湯は控える。
 C 湯上がり後は、身体についた温泉成分を落とさないようにタオルで軽く押しつけるようにして水分を拭き取る。
   決して、シャワー等で身体を洗い流さないこと。ただし、肌の弱い人は強酸性泉や硫化水素泉では湯ただれを
   起しやすいので洗い流した方がよい。
 D 循環ろ過風呂に入った場合は、上がる際にシャワー等で身体を洗い流した方がよい。
 E 温泉療法(湯治)は2〜3週間がよいといわれている。1日の入浴回数は3〜4回が限度。



7.温泉の循環ろ過方式
最近、首都圏などでも大規模な温泉施設が次々に誕生していますが、そもそも、循環ろ過方式が考え出されたのは、源泉湧出量の
慢性的な不足を補うためなのです。 の方式も、最近では益々巧妙になり分り難くなっています。そこで、私がこれまでに確認したものをいくつか挙げます。

 .100%の源泉だけを湯口から適量注ぎ、浴槽内のお湯を加水せずに加温・循環ろ過する。
  (私は、これを「源泉注入式循環ろ過」と名付けました。)

 .100%の源泉だけを湯口から少量注ぎ、浴槽内のお湯を加水・加温・循環ろ過する。

 .源泉を多量に加水して加温・循環ろ過する。

などですが、1・2は源泉を注いでいる点で「源泉風呂」という誤解を招きます。もちろん、3は論外です。これらは、複数の
お風呂がある大規模な宿や、日帰り入浴施設などに多く見受けられます。しかし、この中には複数のお風呂のうち、小さな露天風呂
1ヶ所だけが掛け流しという良心的なところもあります。

一般的に、火山性温泉 (硫黄泉や酸性泉など) では源泉湧出量が多く、源泉が浴槽の底やすぐ近くから湧き出しているので、循環ろ過をする必要がないのです。やはり、新鮮な温泉は素晴らしいものです。


8.日本秘湯を守る会

皆さんも見たことがあると思いますが、日本各地にある温泉施設の中で 「日本秘湯を守る会」と
書かれた提灯を入り口に掲げているところがあります。

しかし、土・日や祝日に このようなところへ行くと、日帰り入浴客でごった返ししています。
そのため、浴槽に注がれる源泉の量だけでは 間に合わないくらいお湯が汚れているのが現状です。

この 「日本秘湯を守る会」 は、個人が加入するのではなく、一定の条件を満たした温泉施設が
自ら加盟し、会員の資格を得られるというしくみになっています。そのために、いくら源泉100%の
温泉を持っている旅館でも、加盟する意思がなければ指定されないということなのです。

日本各地には、源泉100%掛け流しに拘った温泉旅館が、まだまだいっぱいあります。このような
ところを、少ない費用で 1軒でも多く指定してあげれば繁盛しますし、入浴客の分散化もなされ
温泉保護にも繋がります。

また、温泉施設を指定するだけではなく、広く個人会員を募り、温泉利用の正しいマナーや知識
などを もっと一般に浸透させることが大切だと思います。 何も、「秘湯」 という名前に拘る必要
はないと思います。


9.温泉の熱交換方式

温泉は、地下深度が深くなれば源泉温度も高くなります。昔は自然湧出の温泉が大半でしたので、地表に湧き出す頃には温度がある程度まで下がった状態になっていました。

しかし、現在では自然湧出の温泉が非常に少なくなり、地下数十〜数百メートルの深さからポンプ楊湯しているのが現状です。
そのため、如何にして高温の源泉を入浴に適した温度に下げるのかが問題になってきます。ここでは、その方法をいくつか
挙げてみました。

.源泉を井戸水などで薄めて温度を下げる。
.源泉を木樋やパイプなどに通して自然に温度を下げる。
.源泉を一度、貯湯槽にためて温度を下げる。

などがあります。1は、最低限の量なら仕方がないでしょう。一方、2・3は加水しないのでよいのですが、有効ガス成分が蒸発
してしまう欠点があります。

そこで、考え出されたのが「熱交換方式」です。この方式の原理としては、冷たい水が入った水槽の中にパイプを通し、高温の源泉を通過させることによって、源泉の熱が奪われ温度が下がるという仕組みです。これなら、有効ガス成分の減少を最小限に抑え、
適温の源泉100%が実現できるというわけです。

しかし、設備資金やメンテナンス等の問題で、この方式を採用しているところは全国でもほんの僅かです。 温泉経営者の、
「質への拘り」が問われるところです。 東北では、山形県小野川温泉の「うめや旅館」などがこの方式を採用しています。



10.温泉の掘削ポンプ楊湯泉

自然湧出の温泉や地下水などは、地球の表面にある割れ目に沿って湧出してくるのが普通です。地下水が地表に湧出すると湧き水になり、湧出量が多いところでは沢や川にもなります。 そして、マグマや地熱などによって熱せられた地下水は、いろいろな成分を含みながら長い年月をかけ温泉となって地表に湧出してくるのです。

ところが、新しくできた温泉や大規模な日帰り入浴施設などでは、源泉を確保するために地下数百〜数千メートルもの深さから強制的にポンプ楊湯しているのが現状です。そのために、温泉の枯渇問題が深刻化しています。

温泉は生鮮品と同じで、地下から自然に湧き出たばかりのものがいちばん質もよく新鮮です。しかし、掘削ポンプ楊湯泉は、
掘削深度が深くなればなるほど温泉の質も低下します。

このように、掘削ポンプ楊湯泉は、あまり好ましいものではありませんが、現実問題として容認せざるを得ません。
ですから、せめて掘削深度やポンプ楊湯の有無だけでも、温泉分析表等に表示してほしいと思います。

宮城県鳴子温泉では、温泉資源を守るために掘削ポンプ楊湯泉を禁止しています。これも、源泉湧出量が豊富な地だから
こそできることかもしれません。



11.温泉の自噴泉

動力を全く使わない自噴温泉には、次のようなものがあります。

天然自噴泉(自然湧出泉)
自然に地表へ湧き出している温泉。理想的な温泉だが、現在では非常に少なくなっている。東北地方では、福島高湯温泉や
岩手須川高原温泉、秋田玉川温泉などがこれにあたる。

掘削自噴泉
湯脈があまり深くないにも拘らず自然湧出していない場合、掘削だけをして湯脈自体の圧力で地表に湧出させるもの。湯脈の圧力によっても違うが深さ400mぐらいまでなら自噴できるといわれている。東北地方では、秋田田沢湖高原温泉郷や宮城鳴子温泉郷、
福島土湯温泉などがこれにあたる。



12.天然温泉

最近、新しくできた日帰り温泉入浴施設などでは、「天然温泉」と銘打って宣伝等を行なっています。 しかし、私はこれに対して非常に納得が行きません。 日本の温泉法によると、「地中から湧出する源泉温度が25℃以上のもの、あるいは25℃未満でも有効
成分が規定以上含まれた温水・鉱水・および水蒸気その他のガス(炭化水素を主成分とする天然ガスは除く)」 を温泉といいます。

ところが、源泉湧出量に関しては規定がないので、たとえ毎分1リットルの少ない湧出量でも立派な天然温泉といえるのです。
それに、源泉さえ湧出していれば、あとはどの様にお湯を薄めようが循環ろ過しようが構わないのです。このように、日本の
温泉法は、あやふやなところが多くあります。

そして、入浴客を多く集めるために、お風呂の大きさや数を増やすので、少ない湧出量の源泉を何十倍にも薄めて循環ろ過
をする結果になるのです。 ですから、このようなところは果たして「天然温泉」と呼べるのでしょうか。私たち温泉利用者側に
立った、誤解の生じない法規制が急務ではないかと思います。



13.温泉の足湯

最近、足湯が全国的ブームになっているためか、東北地方の温泉でも足湯を設けているところが多くなりました。これは、温泉の活性化を図るための方策のひとつで、無料で気軽に利用できるのが魅力です。

足湯の形態は、一般的に細長い箱型で両側に数人が向かい合って座れるようになっています。 材質は木が最も多く、そのほか石造りや桶など様々で、東屋の付いたところもあります。

足湯に両足を入れ10分ほど浸かっていると、じわじわと体が温かくなり お湯に浸かっている足の部分がほんのりと赤くなってきます。 そうなったら、足をお湯から引き上げ少し冷まします。 これを、定期的に3〜4回くり返すことにより血液の循環がよくなるので、冷え性や霜やけなどの改善が期待できます。

この足湯は、温泉の付属品として軽く見られがちですが、昔から温泉入浴法の一つに挙げられています。 温泉に入浴するのもいいですが、その前に足湯を試してみて下さい。 入浴するのとは、また違った感覚が味わえます。



14.温泉の入浴法

人類が温泉を利用するようになったのは、すでに縄文時代からだといわれています。 温泉入浴は人間の体にとてもよい効果が
あり、昔から色々な入浴法が考案されてきました。 主な温泉の入浴法としては、次のようなものがあります。

 全身浴
半座位湯・浴槽で中腰や座ったりして肩まで入る普通の入浴法。水圧がかかりやすいので、心臓疾患の人は要注意で普通の人でも
     長時間の入浴は禁物。
寝 湯・湯温が低めなので比較的長い時間入浴できる。リラックス効果あり。

 部分浴
かぶり湯・浴槽へ入る前に桶で体や首・頭などにお湯をかける方法。急激な血圧上昇を防げる。

打たせ湯・上から小さな滝のようにお湯を落下させ肩や首などにあてる方法。マッサージ効果あり。

腰 湯・下半身だけをお湯に浸からせる方法。心臓疾患や高血圧の人によい。

足 湯・ひざ下ぐらいまでをお湯に浸からせる方法。冷え性や霜やけなどに効果あり。

 その他の入浴法
蒸し湯(温泉の蒸気を利用)・泥湯砂湯、お湯を直接飲む飲泉などがある。

また、のぼせを防ぐには、入浴前にコップ1杯の水を飲んだり、冷たい水で軽く絞ったタオルを頭に巻くとよい。



15.温泉の入浴効果

温泉には様々な効果があり、昔から疲労回復や病気の予防・治療などに利用されてきました。 温泉の効果としては、主に次のようなものがあります。

 @含有成分による効果
お湯の中に含まれるイオンやガス成分などが皮膚を通して体内に吸収され、神経系や循環器系などに作用する。
また、飲泉によっても直接体内に吸収される。(継続的な温泉入浴が望ましい。)

 A物理的な効果
温泉の熱や水圧・浮力により筋肉がほぐれ末梢神経などに作用する。 また、発汗作用により心身のリラックス効果も
期待できる。

 B環境変化による効果
日常生活からの開放感や、温泉地における気候・自然環境が自律神経などによい影響を及ぼす。 また、普段と違う
時間の過ごし方や、美味しい料理も効果のひとつに挙げられる。



16.温泉の維持管理

源泉集中管理方式を導入している温泉では、各温泉施設に対して均一な源泉が供給されています。しかし、同じ源泉100%のお湯を浴槽に注いでいても、場所によって薄く感じたり、濃く感じたりすることがよくあります。

これは何故かと申しますと、まず1つはお風呂の大きさに原因があります。今、仮に深さが同じで大きさが5m×5m(小)と5m×10m(大)の空になっている浴槽があったとします。

この2つに対して、同時に毎分同じ量の源泉を注いだとすると、大の浴槽をいっぱいにするためには、小の 2倍の湯量と時間が必要になります。

一方、小は大の1/2の量でいっぱいになるので、時間的に短い周期で新鮮な源泉が掛け流しの状態になります。

ですから、必要以上に浴槽の大きさを広くすることは、せっかくの新鮮なお湯を 薄く感じさせる結果となってしまいます。源泉を大切に扱っているところは、浴槽をいくつかに分けています。 (写真は、草津温泉 「草津館」)

また、源泉を1度貯湯槽に溜めて、温度を下げてから浴槽に注いでいる場合や、源泉注入口からの湯量が極端に少ない場合も新鮮さが感じられません。

もうひとつは、清掃の問題です。汚れたままのお湯も、新鮮さがなく薄い感じがします。理想としては、毎日浴槽のお湯を全部
抜いて清掃するのが望ましいのですが週3〜4回清掃しているところが大半です。また、清掃後にお湯を張る際、時間短縮の
ため多量に加水するのが一般的になっています。

このように、たとえすばらしい源泉を所有していても、浴槽の設計や管理が悪ければ、新鮮な温泉ではなくなってしまうことも
あるのです。

そして、この維持管理を一手に引き受けているのが、各旅館やホテルなどに常駐している 「湯守り」 さんなのです。良質な
温泉を生かすも殺すも、この湯守りさんの腕にかかっているといっても過言ではないでしょう。



17.”まやかし”の温泉

2004. 7.13付の新聞に載っていましたが、なんと長野県白骨温泉の村営野天風呂と数軒の旅館で、お風呂に草津温泉の「温泉ハップ(入浴剤)」が入れられていたそうです。 白骨温泉は、昔から乳白色の温泉として知られていましたが、8年ぐらい前に
湧出量が減少したため、源泉を別のところに移動したところ薄い灰色のお湯になってしまったとのこと。

しかし、これをカバーするために入浴剤を入れるなんてとんでもないことです。温泉は、大地からの恵みですが無限ではあり
ません。日本各地の温泉でも、源泉の枯渇問題が深刻化していますが、これは温泉関係者が利益優先のために、われ先と
温泉掘削を行なった結果ではないかと思います。

今回の出来事も、氷山の一角にならなければよいのですが、各温泉施設もこの際、温泉管理状況などの詳細を一般に公開
するのが急務ではないでしょうか。



18.温泉水の偽装

先般、長野県白骨温泉の村営野天風呂より端を発した温泉水偽装は、日本各地の有名温泉にまで飛び火し次々と不正が発覚しました。中でも、宮城県作並温泉では無許可で温泉を掘削していたり、宮城県秋保温泉や由布院温泉・伊香保温泉などでも、水道水を
沸かしているのに温泉と偽っていた宿もありました。

このような行為は、どんな理由があるにしろ我々温泉利用者を裏切る行為であり、到底承服できません。この問題の根底には、加水加温の循環ろ過風呂を含めた "ニセモノの温泉" を容認している 「温泉法」 の欠陥というものがあるように思います。

そもそも、この温泉法は昭和23年に制定されたもので、その当時は温泉の数があまり多くなく、各温泉の源泉湧出量も豊富で
あったために細かい規制をする必要がなかったのです。 ところが、その後日本経済の成長とともに娯楽として温泉がクローズ
アップされ、団体客を目当てにした大規模な温泉施設が次々と建設されたため、温泉の枯渇問題が深刻化して行きました。

そして、それを補うために循環ろ過風呂が生まれニセモノの温泉がスタートしましたが、温泉法の大綱は改正されず今日に
至ってしまったのです。ですから、今回の事件は国の機関や日本温泉協会にも責任があります。

この際、目先の利益に拘らず悪いものを全て外に出すことが、今後の温泉業界に課せられた義務ではないでしょうか。
ある一部の不適格な温泉施設のために、多大な迷惑を被っている"良質な温泉宿"の ことを思うと胸が痛みます。



19. ”源泉掛け流し”の罠

最近では、「源泉掛け流しの宿」 と広告を載せている旅館やホテルが多くなりました。 しかし、この源泉掛け流しとは、源泉100%のお湯を掛け流しにしているのではなく、単に循環ろ過をしていないという意味です。

ですから、前にも述べた通り源泉温度が55〜90℃以上あるところでは、手っ取り早く入浴に適した温度に下げるため加水を
しているところが大半です。しかも、地下水で薄めているならまだしも、「薄めるのに月の水道代がバカにならない。」などと、
平然としてコメントする不埒な宿の主人もいます。

また、中には4〜5割も水で薄めているのに 「源泉掛け流しの宿」 と自慢げに宣伝している宿もあり、誇大広告としか言い
ようがありません。

このようなところは、我々温泉利用者をバカにしており、温泉そのものを軽視しているとしか思えません。現在では、だいぶ
少なくなってしまいましたが、昔から代々守り続けてきた貴重な温泉を大切に扱っている宿に対して、畏敬の念を抱くのは
私だけではないと思います。やはり、"源泉100%掛け流し"のお湯は素晴らしいものです。



20. 温泉の湯めぐり企画

温泉の活性化を図るためのひとつの方策として、現在注目されているのが 「湯めぐり企画」です。
これは、1つの温泉地内にある旅館やホテルなどを対象とした、立ち寄り湯のはしごができる制度で、
東北地方の温泉でも実施しているところが多くなりました。

温泉地によっては、宿泊しないと購入できないところもありますが、現金で支払うよりも安く湯めぐり
ができますので、ぜひ活用していただきたいと思います。

ここでは、東北地方の温泉で実施されている主な湯めぐり企画をご紹介します。なお、温泉地により
期間限定のところもありますので、実際に行かれる方は、各温泉観光案内所等に直接お問合わせ
下さい。 販売は、温泉観光案内所や各湯めぐり対象施設です。

宮城県
・鳴子温泉郷(湯めぐり手形)1200円 (シール6枚付き・フリー)
  対象施設により枚数が違う。対象施設58軒。1年間有効。指定みやげ店などで買い物にも使用可。

・青根温泉(湯めぐり手形)1000円(フリー)
  対象施設8軒のうち3軒まで。6ヶ月間有効。

福島県
・岳温泉(湯めぐり手形)1200円(宿泊者限定)
  対象施設14軒のうち3軒まで。6ヶ月間有効。

・土湯温泉(湯わたり手形)1200円(フリー)
  対象施設13軒のうち2軒まで。1年間有効。

山形県
・蔵王温泉(湯めぐりこけし)1200円(フリー)
  対象施設35軒のうち3軒まで。1年間有効。別料金で、こけしの絵付けもできる。

・白布温泉(白布湯めぐり街めぐりクーポン)1000円(フリー)
  対象施設15軒のうち3軒まで。6ヶ月間有効。指定みやげ店などで買い物にも使用できる。

・小野川温泉(小野川温泉夢ぐり)1000円(フリー)
  対象施設17軒のうち3軒まで。1年間有効。

・上の山温泉(入浴番所めぐり)1200円(フリー)
  対象施設11軒のうち3軒まで。1年間有効。

・東根温泉(さくらんぼ東根湯めぐり)1000円(フリー)
  対象施設23軒のうち3軒まで。期間限定。

・肘折温泉(湯めぐり手形)1000円(フリー)
  対象施設26軒のうち3軒まで。期限なし。

秋田県
・乳頭温泉(湯めぐり帖)1000円(宿泊者限定)
  7軒全部。期限なし。



21.温泉法施行規則の一部改正

平成17年5月24日より、温泉の成分等の掲示について、従来の項目に加え次の5項目の掲示が義務付けられました。


1. 加水の有無と、その理由
2. 加温の有無と、その理由
3. 循環ろ過の有無と、その理由
4. 入浴剤使用の有無と、その名称及び使用の理由
5. 殺菌消毒の有無と、その方法及び使用の理由




ということで、前回の改正よりも幾分、表示方法が分かりやすくなりましたが、問題なのは加水されている場合の加水割合が
表示されていないことです。これでは、熱い源泉の温度を下げるための必要最小限の量なのか、湯量不足を補うための大量
加水なのかが分かりません。 また、これについての罰則をみても曖昧なところがあります。

ですから、前にも述べた通り 「温泉の偽装」 を少なくすることができるとしても、自分の温泉宿の看板に傷をつけたくないところでは、そのまま偽装を続ける可能性があるのです。今後の、厚生労働省や日本温泉協会による指導力に期待したいところです。



22.塩素系薬剤の功罪

塩素系薬剤は、一般家庭の水道水や学校などのプールに使用されている殺菌消毒剤です。
この薬剤は、温泉施設における循環ろ過装置の、レジオネラ属菌等の発生を防止するため
にも使用されています。

しかし、塩素系薬剤を添加された温泉水を長く浴びると、源泉の種類によっては皮脂と塩素や温泉成分が化学反応を起こし、皮膚細胞の老化が促進されたり、発がん性物質も生成されることがあるといわれています。

ところが、平成10年頃から温泉施設での レジオネラ菌感染が問題となり、厚生労働省により温泉浴槽の衛生管理が厳しく指導されるようになりました。このことにより、安価で使用が簡単な塩素系薬剤のよい面ばかりが強調され、健康に悪影響を及ぼすことが なおざりに
されているのが現状です。

事実、塩素系薬剤を使用している温泉施設では、条例により掲示はされていますが人体への影響を告知しているところはありません。また、都道府県によって塩素消毒の義務付け度合いが違っているのにも問題があります。

因みに東北地方では、「掛け流し」・「循環ろ過」 ともに塩素消毒の義務付けをしているのは 宮城県のみで、青森県・岩手県・
秋田県・福島県では 義務付けをしていません。(山形県は 「循環ろ過」 のみ塩素消毒を義務付け)

その一方、源泉掛け流しであり浴槽の容量に比べて源泉の流量が多く 遊離残留塩素の維持が困難な場合、塩素消毒をしなくても
よいことになっています。それに、酸性泉・塩化物泉・硫化水素泉・硫黄泉などは 殺菌作用があるので消毒の必要はないのです。
ところが、一部の温泉施設では少ない湯量を補うために、硫黄泉でも循環ろ過や塩素消毒をしているところがあります。

このように、源泉湧出量が豊富で それに見合った大きさの浴槽であれば、循環ろ過や塩素系薬剤を添加する必要はないのです。
また、循環ろ過をしていても お湯を毎日完全に抜き、浴槽や循環ろ過装置の清掃・消毒を行なえばレジオネラ菌等の発生を防止できるといわれています。

しかし、昨今の温泉事情では 浴槽の巨大化により清掃が行き届かなくなったことで、安易に塩素系薬剤の使用に踏みきる温泉施設が多くなっているのです。

レジオネラ属菌等の発生を防止するには、温泉水に塩素系薬剤などを添加しない方法もあるので、厚生労働省が中心となり 積極的に採用してほしいものです。大自然からの贈り物である生の温泉は、素晴らしいものなのですから。




 温泉の分類法
日本の温泉法によると、「地中から湧出する源泉温度が25℃以上のもの、あるいは25℃未満でも有効成分が規定以上含まれた
温水・鉱水・および水蒸気その他のガス(炭化水素を主成分とする天然ガスは除く)」を温泉といいます。

温泉は、泉質(含まれている成分の違い)・泉温・色・臭い・味・肌触りなど、いろいろな面で違いがあり、人間と同じように
個性を持っています。昔は、食塩泉・重曹泉・芒硝泉などのような旧泉質名が使われていましたが、昭和54年から新泉質名に
変わりました。

温泉の分類法にはいろいろありますが、温泉分析表を見る際に役立つ温泉の分類についてまとめてみました。

  成分上からみた分類
1.単純温泉(旧泉質名-単純泉)
温泉水1kg中に含有成分が1000mgに満たない、成分の薄い温泉を単純温泉と呼んでいます。
薄いから効き目がないのではなく、刺激が少なく肌触りが柔らかい癖のない温泉です。
無色透明・無味無臭が特徴です。日本に多い泉質で、岐阜県の下呂温泉などが有名。

2.単純二酸化炭素泉(単純炭酸泉)
炭酸ガスを多く含み、入浴すると体に細かい泡が付着し、飲むと炭酸水ような味がします。
泉温は低めで炭酸ガスの働きにより、血液の循環をよくする働きがあります。冷鉱泉が多く、
温度が低いために加温すると炭酸ガスが抜けてしまうので炭酸泉ではなくなります。
日本では非常に少ない泉質で、山形県肘折温泉にあるカルデラ温泉館の炭酸泉などが有名。

3.炭酸水素塩泉(重曹泉・重炭酸土類泉)
ナトリウム・重炭酸を主成分とするアルカリ性泉で、次の2つに分けられます。
 @ナトリウム-炭酸水素塩泉(重曹泉) ナトリウムを多く含む。皮膚を清浄する働きがあり、すっきり感は夏向き。美人の湯と
  いわれる。和歌山県の川湯温泉などが有名。
 Aカルシウム(マグネシウム)-炭酸水素塩泉(重炭酸土類泉) カルシウムやマグネシウムを多く含む。肌のかゆみや炎症を
  抑える働きがあり、アトピーにも効果あり。

4.塩化物泉(食塩泉・含土類食塩泉)
塩分を多く含み、飲むと塩辛い味がします。塩化物泉は、次の2つに分けられます。
 @ナトリウム-塩化物泉(食塩泉) ナトリウムを多く含む。日本でいちばん多い泉質で、体がよく温まり冷え性・神経痛などに
  効果がある。湯上り後は汗がなかなか引かない。静岡県の熱海温泉などが有名。
 Aナトリウム・カルシウム-塩化物泉(含土類食塩泉)ナトリウム・カルシウムを多く含む。湯上り後は体がべたべたする。

5.硫酸塩泉(芒硝泉・石膏泉・正苦味泉・明礬泉)
含有する硫酸イオンには、血液中に酸素を多く送り込む作用があり、体がよく温まります。また、血圧を下げる働きもあります。
陽イオンの種類で次の4つに分けられます。
 @ナトリウム-硫酸塩泉(芒硝泉) ナトリウムを多く含む。飲泉すると便秘に効果あり。
 Aカルシウム-硫酸塩泉(石膏泉) カルシウムを多く含む。肌を引き締める効果があり、美人の湯といわれる。群馬県の法師温泉
  などが有名。
 Bマグネシウム-硫酸塩泉(正苦味泉)マグネシウムを多く含む。日本では珍しい泉質。
 Cアルミニウム-硫酸塩泉(明礬泉) アルミニウムを多く含む。純粋なものは少なく、ほとんどが鉄を伴い、明礬・緑礬泉
(アルミニウム・鉄(U)-硫酸塩泉)と呼ばれる。肌を引き締める効果があり、美人の湯といわれる。群馬県の万座温泉が有名。  ※「礬・ばん」はアルミニウムの和名。

6.鉄泉(炭酸鉄泉・緑礬泉)
鉄分を多く含んだ温泉で、次の2つに分けられます。
 @鉄-炭酸水素塩泉(炭酸鉄泉) 空気に触れると酸化して赤褐色になる特徴がある。飲泉すると貧血に効果あり。
  兵庫県の有馬温泉などが有名。
 A鉄-硫酸塩泉(緑礬泉) 強酸性の湯が多いので殺菌力が高く、よく温まるのでリウマチや水虫などに効果あり。

7.硫黄泉
硫黄泉は、卵が腐ったような独特の匂いがして、いかにも温泉という感じがします。含まれる硫黄の状態によって、半透明や
乳白色・緑色などに変化します。肌がなめらかになり、痛みやかゆみを抑える働きがあります。硫黄泉は、次の2つに分け
られます。
 @単純硫黄泉(硫黄泉) 硫黄の含有量が少ない硫黄泉。刺激が弱い。
 A硫黄泉・硫化水素型(硫化水素泉) 成分が濃いので、肌の弱い人は要注意。火山性温泉の代表格で、乳白色のお湯が
  多い。栃木県の日光湯元温泉などが有名。

8.酸性泉
硫酸や塩酸・ホウ酸を多量に含んだ、pHが3以下の温泉を酸性泉といいます。強い刺激があるので肌の弱い人は注意が必要です。
強酸味で、無色透明や微黄色・微褐色のお湯が多く、殺菌力が強いので水虫や湿疹などに効果があります。酸性泉は、次の2つ
に分けられます。秋田県の玉川温泉などが有名。
 @単純酸性泉 硫黄(硫化水素)だけが多い。
 A酸性硫酸塩泉 金属含有量が多い。

9.放射能泉
温泉水1s中に、ラドンを100億分の20キュリー以上含んでいる温泉を放射能泉といいます。一般的には、ラジウム温泉と
呼ばれ、循環器障害や高血圧に効果があり、また、鎮静作用があるのでノイローゼにも効果があります。放射能と聞くと
人体に悪いような気がしますが、ごく微量なので、むしろ体によい影響を及ぼすことが実証されています。

ラドンは空気中に拡散するので、長期間静養することによって、皮膚や粘膜から吸収させるとよいそうです。日本では
非常に少ない泉質で、鳥取県の三朝温泉や山梨県の増富温泉などが有名。

  泉温からみた分類
1.冷 鉱 泉  25℃未満の温泉
2.低 温 泉  25℃〜34℃未満の温泉
3.温 泉     34℃〜42℃未満の温泉
4.高 温 泉   42℃以上の温泉

  水素イオン濃度(pH)からみた分類
1.酸 性 泉   pH 2.0〜pH 3.0未満の温泉 (強酸性泉 pH 2未満)
2.弱酸性泉  pH 3.0〜 pH 6.0未満の温泉
3.中 性 泉   pH 6.0〜 pH 7.5未満の温泉
4.弱アルカリ性泉  pH 7.5〜 pH 8.5未満の温泉
5.アルカリ性泉    pH 8.5以上の温泉
 ※ アルカリ度が高く、重曹成分も多いほど、ツルツル・ヌルヌルの度合いが強い。

  浸透圧からみた分類
人体の細胞液と等しい浸透圧の液を等張液といいます。
1.低 張 性 泉  等張液より低い浸透圧の温泉。肌がふやけやすい。
2.等 張 性 泉  等張液と同じ浸透圧の温泉。おだやかな感じ。
3.高 張 性 泉  等張液より高い浸透圧の温泉。肌にピリッとくる感じ。

  緊張度からみた分類
人体に対する刺激の強さ、緊張度の度合いを示します。
1.緩和性温泉 (刺激が弱い)  食塩泉・単純泉・石膏泉・芒硝泉・放射能泉など
2.緊張性温泉 (刺激が強い)  酸性泉・硫黄泉・炭酸泉・緑礬泉・炭酸鉄泉・重炭酸土類泉など




 泉質名の見方
現在の温泉分析表には、新泉質名が使われています。しかし、名前が長ったらしく分りにくいために、旧泉質名と混同して使用されているのが現状です。では、山形県肘折温泉 カルデラ温泉館の源泉を例に挙げて説明します。

    新泉質名 ・ ナトリウム-炭酸水素塩・塩化物泉
    旧泉質名 ・ 含食塩-重曹泉

まず、新泉質名では含有成分の割合が多い方を先にします。ここでは、ナトリウム-炭酸水素塩(重曹成分)の方が多く含まれて
いるということです。しかし、旧泉質名の方は、これとは逆で後ろの方が多い成分になっています。
何となく、ややっこしいですよね。